JOURNAL FILE #03


Be Crazy

「REMI RELIEF(レミ レリーフ)」のデザイナー後藤豊氏は、
「HIGH QUALITY OF LIFE」をコンセプトに、古き良き時代の
アメリカンベーシックを追求している。その服づくりに対する
こだわりについて聞いた。

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PROFILEYutaka Goto

レミ レリーフ/デザイナー

Yutaka Goto

1970年愛知県生まれ。名古屋のアパレル系企業に勤務した後に独立。2008年の春夏より「REMI RELIEF」を立ち上げる。ブランド名は「REMI=工夫、創造」「RELIEF=省く」を組み合わせた造語。デニムの聖地・岡山県の児島市に自社工場を構え、素材の染色から加工までを一気通貫で行っている。その徹底したものづくりへのこだわりを評価する人も多い。

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LIFE STYLEYUTAKA GOTO

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「デザイナーになったら、女の子にちやほやされると思ったんですよ(笑)」
「デザイナーになったら、女の子にちやほやされると思ったんですよ(笑)」

JOURNALLIFE STYLE STORY #01

「横文字の肩書きはモテるんじゃないか。そんな軽い気持ちで27歳のときに小さなアパレル系企業に応募したら受かっちゃって」。良いものを作りたいという思いだけで岡山県内に自社工場を構えるほど、徹底したものづくりを実践しているデザイナーの意外な告白。右も左もわからなかったが、社員が3人しかいなかったのでさまざまなことを経験することができたそう。結局のところ、その会社には8年ほど在籍して独立することに。
約1年間の準備期間を経て、2008年に立ち上げたのが「REMI RELIEF」だった。「その当時はオリジナルの生地で作ったカットソーって全然なかったんです。しかも、加工物だとなおさら。だから、ここは勝負する余地があると思ったんですよ」。しかし、売り込みをしても門前払いを受けることが多かったという。「いろんなところで怒られました。『俺たちは自分で目利きして良いと思ったものしか売らない!』って怒鳴られたこともありました」。

JOURNALLIFE STYLE STORY #01
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「理想を追い求めた結果が、自社工場を持つことでした」

JOURNALLIFE STYLE STORY #03

岡山県児島市にある、「REMI RELIEF」の自社工場。インディゴ染めの可能性を追求する後藤氏にとって、この場所はある意味でラボのようなもの。デニムだけにこだわらず、さまざまな素材と向き合ってきたという。後藤氏はこの自社工場と東京、片道400km以上離れたふたつの拠点を定期的に行き来している。

そんな困難があった「REMI RELIEF」が評価されるようになったのは、ものづくりへの真摯な向き合い方に賛同する人が増えたから。そこには、後藤氏のクオリティへの飽くなき探究心があった。「古着って1930年代〜70年代前半のものだけ“ヴィンテージ"と呼ばれ、世界中の人から愛されている。その理由について研究しながら考察した結果、そもそも素材や作り方がまったく違うことがわかって。それを実現することにしたんです」。

そうして後藤氏はデニムの聖地である岡山県の児島市に、素材そのものから考えることができる自社工場を設けることに。「最初は職人さんが仕事を終えた後の工場を借りてやってたんですけど、段々と設備に不満を持つようになって。自分の理想を追い求めていった結果が、工場を持つことだったんです。それでめちゃくちゃ借金を背負うことになったんですけど、失敗したら自己破産すればいいか、くらいの気持ちでいましたね(笑)」。

JOURNALLIFE STYLE STORY #03
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「夢中になることが、何よりも大切」

JOURNALLIFE STYLE STORY #03

ブランド設立から10年以上の月日が経っても、常に挑戦し続ける姿勢を崩さない後藤氏。その源泉には何があるのだろうか。「BEAMSの設楽社長が“努力は夢中に勝てない”とよく言ってるんですけど、本当にそうだなって。ブランドを設立して数年間は膨大な借金を抱えていたけど、苦しいなんて考えたこともなかった。それよりも『この加工は誰も見たことがないだろう』とか『この素材を使ったら驚くんじゃないか』と、ずっと思っていました」。
「夢中になることを忘れてしまったら、勢いのある若者たちには絶対に勝てない」と後藤氏。今も自分が物事に集中できてないと感じるときには、設楽社長の言葉を思い出すようにしているそう。では、仕事以外に夢中になっているものは?「車とカメラかな。どちらも見た目で選んじゃうんですけど、眺めて癒されるものを使いたいんですよ。盆栽みたいな感じ。その次に機能性。でも、どんなに高性能でも、自分に馴染むものを使いたいんだよね」

JOURNALLIFE STYLE STORY #03
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IN MY BAGYUTAKA GOTO

my rules, my style

「自分にとっての使いやすさを追求」

“手ぶら派”という後藤氏のバッグの中身を拝見。「スナップはもちろん、星空や風景を撮るのも好き」ということで、「BRIEFING」のバックパックには愛用の「ライカ」と替えのレンズ、軽量性とコンパクトなサイズで選んだという「ジッツォ」社の三脚、貴重品、過去に手掛けたコラボのカットソーなどを携行。

後藤豊さんお気に入りのアイテム

バックパック ATTACK PACK ¥40,000 (+tax) / ロングスリーブTシャツ REMI RELIEF × BRIEFING L/S 2 ¥13,000 (+tax)

「自分にとっての使いやすさを追求」

REMI RELIEFとBRIEFINGは、2019年の春夏からコラボアイテムを展開している。第一弾として作られたミリタリーのカットソーは、「バッグとウェアの融合」をテーマに両ブランドの良いところを合わせた、遊び心のあるアイテムに仕上がっている。そして2019年秋冬には第二弾として、秋冬シーズンに最適なロンTやスウェットを展開することに。「デザインはBRIEFINGのバックがドッキングしたイメージで、手ぶらで出掛けられるよう、使い勝手の良いウェアに仕上げています。素材にもこだわっていて、スウェットはポリエステルとコットンを融合したオリジナルの糸を採用し、自然な風合いに仕上げています。BRIEFINGならではとも言える機能性の高さを活かしながら、REMI RELIEFらしい雰囲気に仕上がっていて、すごく魅力的なものになっていると思いますよ」。

WHAT’s IN MY BAG東京と岡山、二拠点生活を実施するデザイナーの移動をスマートかつ機能的に支える、コンパクトサイズのハードケース

都内での移動は基本、愛車でという後藤氏。自社工場のある児島市への移動は新幹線で移動することから、出張用の荷物を持ち運ぶために愛用しているのが、「BRIEFING」のハードケース。純正のバッグインバッグを駆使して、着替えや小物などをスマートに整理して持ち運んでいるという。「前のモデルから使っていますが、新作はキャスターの取り回しも良く、沢山の荷物を詰め込んでいても、移動させやすくなった印象を受けました」。ブラックを基調としたシックなデザインで、バックパックやショルダーなど、他のシリーズのアイテムとも好相性だ。

後藤豊さんお気に入りのアイテム

ハードケース H-98 HD ¥78,000(+tax) / ボックスポーチ DAY 6 BOX ¥6,500(+tax) / ポーチ DAY 1 POUCH¥4,000 (+tax)

「夢中になれ」

転職、ブランドの立ち上げ、染めとの対峙など、ものごとに対する飽くなき探究心と、常に臆せず挑戦し続ける
後藤氏の姿勢。そして、これまでに経験してきた多くの苦労を笑う氏の強さ。その根底にあるのは、
ひとつのことに対して「本気で夢中になる」ことであり、同時に大きな「覚悟」でもあるように思われる。
だからこそ、誰しもが魅力を感じる“説得力のある製品”を世に送り出すことができるのだ。

撮影 横山泰介さん

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